
グルコサミンはヒト角膜上皮細胞においてSIRT1経路を介して高血糖誘発性酸化ストレスを軽減する
要旨:
高血糖は角膜上皮に不可逆的な形態学的・生理学的変化を引き起こし、視機能に深刻な影響を及ぼすことが知られている。
本研究では、高グルコース(HG)条件がヒト角膜上皮細胞(HCE-T 細胞)に及ぼす有害作用に対して、グルコサミンが抑制的に働き得るかどうかが検討されたと筆者らは報告している。
その結果、グルコサミンは自身が持つ細胞毒性のため、HG 条件に伴う細胞毒性を全体としては軽減できなかったとされている。
一方で、HG 条件下で低下していた pAKT/AKT 比および p-p38/p38 比とは対照的に、グルコサミン処理により転写因子 Krüppel-like factor 4(KLF4)および脱アセチル化酵素 Sirtuin-1(SIRT1)タンパク質の発現が誘導されたと報告されている。
さらに、グルコサミンは高血糖によって誘導される活性酸素種(ROS)の産生や細胞老化を抑制し、細胞周期においては subG1 期および S 期の細胞割合を増加させる一方、G1 期の細胞割合を低下させたと筆者らは述べている。
高血糖条件によって誘導される KLF4 タンパク質、SIRT1、ならびに細胞外基質成分であるフィブロネクチンの発現は、10 mM のグルコサミン処理によってそれぞれ増強あるいは抑制されたと報告されている。
また、高血糖条件下で発現が低下していたタイトジャンクション構成タンパク質クローディン-1は、グルコサミン処理によって誘導されたとされている。
加えて、SIRT1 阻害剤である Ex-527 および INZ を用いた実験から、グルコサミンによるクローディン-1 発現誘導および高血糖誘導性 ROS 産生抑制は、SIRT1 活性に依存している可能性が示唆されたと筆者らは報告している。
これらの知見から、グルコサミンは細胞毒性という制約を伴うものの、SIRT1 や KLF4 を介したシグナル制御を通じて、高血糖による酸化ストレスや老化ストレスを受けた角膜上皮の機能回復に寄与する可能性があり、血糖コントロール不良に伴う角膜障害に対する新たな治療戦略の検討に有用な示唆を与えると位置づけられている。
高血糖は角膜上皮に不可逆的な形態学的・生理学的変化を引き起こし、視機能に深刻な影響を及ぼすことが知られている。
本研究では、高グルコース(HG)条件がヒト角膜上皮細胞(HCE-T 細胞)に及ぼす有害作用に対して、グルコサミンが抑制的に働き得るかどうかが検討されたと筆者らは報告している。
その結果、グルコサミンは自身が持つ細胞毒性のため、HG 条件に伴う細胞毒性を全体としては軽減できなかったとされている。
一方で、HG 条件下で低下していた pAKT/AKT 比および p-p38/p38 比とは対照的に、グルコサミン処理により転写因子 Krüppel-like factor 4(KLF4)および脱アセチル化酵素 Sirtuin-1(SIRT1)タンパク質の発現が誘導されたと報告されている。
さらに、グルコサミンは高血糖によって誘導される活性酸素種(ROS)の産生や細胞老化を抑制し、細胞周期においては subG1 期および S 期の細胞割合を増加させる一方、G1 期の細胞割合を低下させたと筆者らは述べている。
高血糖条件によって誘導される KLF4 タンパク質、SIRT1、ならびに細胞外基質成分であるフィブロネクチンの発現は、10 mM のグルコサミン処理によってそれぞれ増強あるいは抑制されたと報告されている。
また、高血糖条件下で発現が低下していたタイトジャンクション構成タンパク質クローディン-1は、グルコサミン処理によって誘導されたとされている。
加えて、SIRT1 阻害剤である Ex-527 および INZ を用いた実験から、グルコサミンによるクローディン-1 発現誘導および高血糖誘導性 ROS 産生抑制は、SIRT1 活性に依存している可能性が示唆されたと筆者らは報告している。
これらの知見から、グルコサミンは細胞毒性という制約を伴うものの、SIRT1 や KLF4 を介したシグナル制御を通じて、高血糖による酸化ストレスや老化ストレスを受けた角膜上皮の機能回復に寄与する可能性があり、血糖コントロール不良に伴う角膜障害に対する新たな治療戦略の検討に有用な示唆を与えると位置づけられている。

